守護の天使との遭遇(1)

ヴァスーラ・リデン

danvass

ヴァスーラと守護の天使ダニエル

私の守護の天使が最初に紙の上に描いたのは、ハートの絵でした。ハートの真ん中には、まるでそこから伸びてきたかのように、一本のバラが描かれていました。私が驚いていると、優しく穏やかな調子で、あなたの守護の天使ダニエルですと自分を紹介したのです。天使は私を当惑させたまま去りましたが、同時に大きな喜びも残していきました。私は嬉しくて家中を飛び回り、ほとんど地に足が着かず、何度も叫んでいました。
「私は地球上で一番幸運だわ、たぶん、こうやって自分の守護の天使と交流できる地上でたった一人の人間ね!」

翌日、天使は昨日のように戻って来ました。私は彼と交流するという幸せな時間をずっと過ごしました。天使はその次の日も戻ってくると、とても驚いたことに、今度はさまざまな聖歌隊を編成する天使の大群を連れて来たのです。天国の門が突然広く開けられたのを感じました。天使たちの大軍の動きを、そこから容易に感じることができたからです。

天使たちは、何か素晴らしいことが起きることを期待しているかのように皆興奮し、喜んでいるように見えました。その喜びようから、天国では何かお祝い事があって、お祭りをしているんだわと思いました。すると天使たちが皆、声を一つに合わせてこう歌ったのです。
「素晴らしい出来事が起こりそう!」

その出来事が何であれ、私に直接関係しているということは分かるのですが、どんなに考えても、それが何なのか想像がつきません。この合唱は同じ言葉のまま、数分の間隔をおいて一日じゅう続きました。天が開くたびに、天使たちは同じ合唱を繰り返したのです。

私の天使が神様について初めて言及した言葉は、このようなものでした。
「神はあなたの側におられ、あなたを愛しておられます」
この時、私は主を大変傷つけてしまったに違いありません。なぜなら、この言葉が私にどんな影響も及ぼさなかったからです。天使が神についてこの言葉を言った時、こう考えたのを思い出します。「天使が神様について話すのは普通のことね、彼らは神様のそばで暮らしているんだから」と。私は返事をせず、私の天使もそれ以上何も付け加えませんでした。

数日後、私に対する天使の態度が急に変わり、とても深刻になったことに気付きました。非常に重々しい調子の声で、「み言葉」を読むように求めたのです。私は知らないふりをして、「み言葉」とは何のことかと尋ねました。すると天使は、いっそう重々しい声になり、私にはその意味がよく分かっていると言い、それは聖書のことだと説明します。

家に聖書はないわ、という言葉が喉まで出かかりましたが、天使は私が聖書を持っていないことは知っていると言います。そして、出かけていって一冊持ってくるように求めました。私はまだ抵抗し、それは無理な注文だわ、ここはイスラムの国(バングラデシュ)だから、書店に聖書は売っていないと言いました。すると天使は、すぐに私の息子の通っているアメリカン・スクールに行って、図書館から聖書を持ってくるようにと言います。私は行くべきか、断じて家に留まって拒否するべきか、考えあぐねていました。

ばつが悪いことがもう一つあり、夫や友人たちがこういったことにどう反応するだろうかというものでした。手に聖書を持って彼らの前に立つ自分なんて、想像もできません! 家に持って帰ったら、どこに隠そうかとさえ考えていました。ですが、私の天使の深刻な顔を見て、従うことにしました。

そういうわけで、学校に行き、棚にある何冊かの聖書のうち一冊を選んで、家に持って帰りました。そして天使が求めた通り、開いて読んでみました。詩篇が目に留まりましたが、読むには読んでも、単語一つ理解できません。それは、私がどれほど盲目であったかを示すために、神が与えられた一つのしるしでした。

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